スピーカーから音が出ない場合〜プロPA屋はこうやっている〜

スピーカーから音が出ない

どういう状況で音が出ないのか?

音が出ない状況によって対処方法が変わります。

音響機材の繋ぎこみは終わった時点で音が出ない場合
Lチャンネルは正常に音が出ているのにRチャンネルの音が出ない
今までは出ていた音が突然でなくなった

スピーカーから音が出なくなったというのは色んな原因が考えられます。上記に挙げたのはその一例です。
良くある事例の中での対処法を一つずつ説明していきます。

繋ぎこみが終わった時点で音が出ない場合

この場合に良くあるのが繋ぎこみのミスです。
あわてず対処していきましょう。

初めて音響機器を使う方などに多く見受けられる事例ですが、機器同士の接続も終わり音を出してみたが音が出ない。
一瞬青ざめてしまう瞬間です。
機器トラブルか?・・・
素人さんで思い浮かぶのが、その言葉です。
しかし、落ち着いて見直してみたらイージーミスだったということも少なくありません。

その場合、チェックすべき点はインプットとアウトプットを間違えていないかどうかという点からチェックしていきましょう。
チェック方法は入力側からチェックする方法と出力側からチェックする方法があります。
スピーカーから音が出ないといった場合は、出力系トラブルになるので出口の先、つまりはスピーカーからたどって卓のアウトプットまでの接続が正しく接続されているかどうかです。

スピーカーのスピコン端子をちゃんと捻って接続してあるか。
アンプの出力スピコン端子も同様にちゃんと捻って接続されているか。
アンプの電源は、入っているか。
アンプと卓の間にEQなどの機器を接続しているのであれば、接続機器のアウトプットからアンプのインプットへとケーブル接続されているか。
接続機器の、電源が入っているか。
卓のアウトプットからその先の機器のインプットへと接続されているか。
卓電源はちゃんと入っているか。

上記をチェックし、間違った接続をしていないかをまずチェックして行きましょう。プロの音響の方でも急いで作業する時に間違えてしまう人もいるほどですのでしっかりとチェックして行きましょう。
※この時点で、機器電源が入っていない。もしくはケーブル接続が逆だったという場合は修正作業をする前にアンプの電源を切ることを忘れずに作業してください。機器トラブルの原因になります。

Rチャンネルの音が出ない

片方のチャンネルはちゃんと音が出ているのに、もう片方のチャンネルは音が出ないという場合、チェックするのはスピーカー・スピーカーケーブル・アンプ・アンプまでの機器・卓のアウトのチェックを一つずつ潰していくことになります。

このケースでは、まず鳴らないスピーカーが壊れているのではないかという点からチェックして行きます。
そもそも、そのスピーカーが壊れているのに違うトラブルシューティングを試しても、当然直るはずが無いです。

チェック方法は、しっかり鳴っているLチャンネルのスピーカーケーブルを外しRチャンネルのスピーカーに指してみる。
その回路が正常に動作しているのは、音が出ている時点で確認が取れているので、スピーカーケーブルを接続しなおしてみて音が出なければスピーカー不良だという事が分かります。
ケーブルを挿してみて音が出るようなら、スピーカーが不良では無いと言うことになります。

スピーカーが不良でない場合、次にチェックするのはスピーカーケーブルです。
鳴らなかったほうのスピーカーケーブルを、他のケーブルに変えてみて音が出るかどうか試すということですね。

ケーブルを換えてみて、音が出るようになればケーブルの不良だということになります。
ケーブルを換えても、音が鳴らないようならケーブル不良でない可能性が高くなります。
その場合、ケーブルが不良なのかどうかを確認する必要が出てきます。
念のためLチャンネルのスピーカーに接続されているケーブルと差し替えてみて音が鳴るかどうかをチェックします。
それで音が出るなら、確実にケーブルは正常です。
逆に音が出ないようならそのスピーカーケーブルも不良だという事が判断できます。

スピーカーもケーブルも正常だと分かったら、アンプの出力をチェックします。
チェック方法は至って簡単です。
アンプのアッテネーター(ボリュームつまみ)はLチャンネル同様上がっているかどうか。
※アッテネーターの確認は本来なら一番最初にしておく事をお勧めします

正常に鳴っているLチャンネルのスピーカーケーブルをアンプのLチャンネルから取り外しRチャンネルに繋ぎこむ。
その状態で、スピーカーから音が出るならアンプの出力は正常ですね。
これも、手間を省くために最初にチェックしていれば先にスピーカーチェックを行う手間が省ける作業です。