音響するために必要な耳
良く質問されること
音響屋さんって、耳が良くないとなれないんでしょ。
どんな事に気をつければ耳がよくなりますか?
僕は耳が良くないから音響はできないですよw
上記内容で音についての質問を良くされることがあります。
簡単に答えると、特に”鍛える”といった事は意識した事はありません。
だからといって、無意識に行えるかというとまたそうでもありません。
どちらかというと、自然と身についたというより、「より良い音でリスナーや演者に楽しんでもらいたい」という気持ちが音の勉強をさせてくれているのだと思います。
ボーカル物の場合
ボーカルのいるバンドの場合、メインはボーカルの声です。
いくらドラムやベース、ギターといった楽器にこだわった音を作ったとしてもボーカルが埋もれてしまうとどうしようもない事になります。
バンドとしてもボーカルが聞こえない音響は望まないものです。
だからといって、ボーカルだけ出ていれば良いかというとそうでもないものです。
リズム帯もしっかりと聞こえるオペレートをしてあげないと会場のノリも悪くなってきます。
一概にこうすれば確実な音になるという事は無いのでバランスで悩むことが多いでしょう。
バンドの目指す音が多々あるので、いろんなCD音源などを聞き込む事で音をまとめる事が出来るように
なります。
インストバンドの場合
ジャズやフュージョンといったインストバンドの場合は、リード楽器がどの楽器なのかを意識する必要があります。
もちろん、ドラムやベースといったリズム帯がしっかりと聞こえる状態にしておいてメイン楽器を際立たせる必要があります。
メインの楽器の音量をどの程度際立たせるかはバンドの肝になる事が多いので、勝手に判断するのではなくバンドマスター等としっかり打ち合わせしておく必要があります。
いずれにしても、多くの音源を聞いて色んなシチュエーションでのバランスを体に覚えこませる事で打ち合わせ時がスムーズに進む事につながります。
合唱など
合唱などは大勢で一つの楽曲を歌い上げるものですので、各パートをまんべんなく拾い良いバランスで音響してあげる必要があります。
しかし、多くのマイクをステージに上げるとハウリングマージンも狭くなり思ったような音響できないといった事に悩まされます。
効率よくマイクを設置するにしても、どういったバランスで音響するかを事前にイメージする必要があります。
音源を聞いたりするのも必要ですが、機会があれば合唱コンクールなどのステージを多く聞く必要が出てきます。
音源を聞く=予習
上記のように音源を聞くということは、音響を行う上で予習だといえるでしょう。
多くの楽曲を聴くことで、たくさんの引き出しが出来てくるということです。
では、どのような音源をどういった環境で聞くのかが大事になってきます。
MP3プレイヤーに既存のイヤホンを挿し聞いても良いのか、実際にスピーカーで音を出して聞いた方が良いのか。
といった所はまた別のページで紹介していこうと思います。